軒先のつららから

春の光を

とじこめた

しずくたちが

こぼれ落ち
(2003年2月 いわき歌会 3席)


























いくたびも

氷雪の季節を

耐え抜いて

なお天をめざす

木々の雄々しさ
(2003年2月 いわき歌会 2席)


























触れたなら

はじけるように

開くのだろう

春の吐息に

つぼみがゆれて 


























さまざまな

個性あやなす

同じ親から生まれし

命たちが

たわむれて


























ふりそそぐ

春の陽の

光の粒をかき集め

君の未来に

散りばめたい
(2003年4月 いわき歌会 3席)