現身(うつしみ)の
時は短く
思いは深く
散る花にさえ
心ゆらめく
いつまでも
変わらずに
君の笑顔
まるで
陽だまり
がまんしていたら
大切なものが
逃げていく
だから
わがまま言わせて
命たしかめたい
指先の赤いしずくを
にらみつけ
ナイフ持つ手が震えた
十四の夏の日
凍てつく
紺碧の空
流氷の白い海
はざまにゆれる
かもめ血に啼く