積み木遊び

人それぞれの色で

人それぞれの形で

人生という名の積木遊び

崩れることを恐れるな

他人の批判を恐れるな

ただひたすらに黙々と

積み重ね 積み重ね

人それぞれの人生

人それぞれの積木遊び












































赤とんぼ

秋空に つらなって飛ぶ赤とんぼ

その命の断片を 水面にたたきつけ

子らの行く末を 知らぬまま

移りゆく季節の中に 消えてゆく

だからせめて 今このときは

その空を 自分の空だと思え

悲しい色の 赤とんぼ












































雪虫 〜若くして逝った父へ


小さな体を

まっ白なわた毛につつみこみ

初雪までの

つかの間の時を惜しむように

若くして逝った

はかない命を惜しむように

雪虫は舞う

秋と冬のはざま

あなたが逝った季節の中を

雪虫は舞う












































厳冬

川面(かわも)から立ち上る水蒸気

冬枯れの枝に咲く氷の華

粛とした静寂の中

ひそやかなため息さえもはばかられ

逃げるように歩く僕に

北風は体当たりして砕け散る

迷い込んだ白い闇の中

春はどこにも見えない